どういう修理がよい修理なのか?
さて、修理を依頼するにあたって、どういった修理が良い、優れた修理なのか?
これは重要な事です。
ここのイメージがはっきりしていないと、せっかく、修理を依頼しても、意に反した修理になってしまう事がしばしばあります。
以下、良い修理を見極める上で参考にしてください。
仏像修復について言うと、大きく2種類の方法があります。
1つは”美術院”に代表される文化財的修理。 (重要文化財〜国宝クラスは美術院でほぼ、修復されます。)
もう一方は”仏具屋修理”などともいわれる、基本的に仏師などが新たに仏像を作るような感覚で直す修理です。
簡単に言うと…
「古そうに修理する」か「新品のようにする」
というように理解されています。
でも…ちょっと違います。
まず、
文化財修理は単に古く見せる修理ではありません。
本当に古い場所を生かして、それを大切に残そうとする修理です。
見た目が古いんではないんです。
本当に古い場所を残しているから、結果的に古く、歴史あるような像になるのです。
悪い修理は、文化財修理を形だけまねします。
本当に古くて貴重な部分も、削り取ったり、上から、塗り直して、古く見せようとします。
そして、結果的に古い歴史ある部分までもダメにしてしまいます。
本当の文化財修理は古くて、歴史ある貴重な部分と、後の修理になどによって付け加えられていった部分を
最初に見分けます。
そして、その最も古い貴重な部分に合わせて修理を施していきます。
単純に古く見せる修理とは根本的に違うのです。
ですから、そういった修理に比べると、手間と時間も3倍から10倍ほどもかかります。
それだけ、しっかりと修理するという事です。
見た目だけを重視する修理は、表面の見えるところだけを修理します。
ひどい修理になると、仏像の中身はぼろぼろなのに、見えるところだけを修理します。
結果的に修理してもすぐに壊れます。
しかし、本物の修理を受けた像は修理に時間と手間がかかりますが、より良い状態で、しかも、長く残っていきます。
仏具屋修理が悪い修理の代表のように言われる事がありますが、それは、利益を出すために、
実際の像の損傷状態を無視した表面のみの修理をおこなう事が多々あるためです。
つまり、表面は金色で新しいようなんですが、実は中身は腐っていたりとかがあるわけです。
今では、文化財的修理という考え方が浸透してきた事もあって、仏具屋修理でも、従来の新品のようにするという修理の他に、
古く見せるという修理も行います。
しかし、似てはいますが、実は全く違うものです。
修理はその像にとって、数十年から百年に一度の大きなイベントです。
あとで、後悔のないように、修理を依頼するときは信頼できる修復家に、仏具屋などを通さずに、直接依頼する事が一番です。
修理方針をお互い確認して、
、依頼したあとも、任せっぱなしにするのではなく、たまに工房見学もした方が良いと思います。
そして、疑問があれば、質問する事。
しっかりとした、修復家だったら、技術的な事に関しては質問に答えてくれるはずです。
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